最強の日本史参考書はマンガ!
最強の日本史参考書はマンガ!
これまでの記事やコメント欄の返信の中で、何度も、
日本史の勉強はまずはマンガから!
とお伝えしてきました。
今日は、数あるマンガ日本の歴史シリーズの中で、どのシリーズを読むのが最も成績上昇につながるのかを教えます。
結論を先に言えば、断然、
小学館「学習まんが 少年少女日本の歴史」シリーズです。
小学館以外にも、角川書店・講談社・学研・集英社などの大手出版社が、マンガ日本の歴史シリーズを出版しています。
角川書店のシリーズ(全15巻)
講談社のシリーズ(全20巻)
学研のシリーズ(全12巻)
その中で、小学館版は最も古いシリーズです。
小学館 1981年(1998年にバージョンアップ)
学研 2012年
角川 2015年
集英社 2016年
講談社 2020年
小学館版は、最も古い。しかも断然古い。
みなさん、なんとな~く、新しいものの方が良さそう、なんて考えてしまいそうですよね。住宅や車だったら、絶対に中古より新築、新車の方が価値が高い。
しかし、書物においては、古い=ロングセラーであることを示しています。
小学館版が古いという事実は、このシリーズが最高傑作だということの何よりの証明なんです。
何を隠そう、この小学館版、私が小学生の時からのベストセラーです。
数多くの日本史ファンを生み出し、中学受験や大学受験のバイブルとして親しまれてきました。
小学館によると発売から39年間で累計2060万部のセールスを記録しているそうです。
(↑現役東大生が絶賛している動画も)
これだけ売れるんだったら、他の出版社も黙っちゃいない。他社も2匹目のどじょうを狙って、あわよくば小学館からトップの座を奪ってやろうと、この39年間、次から次へとまんが日本の歴史シリーズを投入してきました。
その結果はどうだったか。
常に小学館版の圧勝です。
どの出版社も、小学館の「少年少女日本の歴史」を超えられない。
他の出版社は数年おきに「新作」「最新版」「新シリーズ」を投入して大々的に宣伝するのですが、小学館に勝てず、消えていきます。
そしてまた新作を投入。でも勝てない。
一方、小学館は売れっぱなしなので、新シリーズを投入する必要が無い。
それだけ、クオリティがぶっちぎりなんですね。
私の知り合いの日本史講師たちも、口を揃えて「断然、小学館」と言います。
あと、有名なところでは「ビリギャル」ですね。
2013年に出版されてベストセラーとなり、有村架純さん主演で映画化もされたあのビリギャルです。
このビリギャルの中で、私と同じようなスタイルで大学受験を指導している坪田先生が、
日本史はまず漫画を読め!
必ず小学館版「少年少女日本の歴史」を選べ!
と紹介しています。偏差値30から慶応SFCに逆転合格を果たす主人公のあーちゃんは、原作の中でひたすら、この少年少女日本の歴史を読んで成績を急上昇させていきます。
これって、実は坪田先生のオリジナルの指導法ではなくて、私たち日本史を教える予備校講師たちの間では、何十年も前から知られている、定番中の定番の勉強法なんですね。
あと、東大や早慶に毎年何百人も合格者を出すような超進学校(開成、麻布、灘…)の生徒たちにとっても常識です。
先生たちが勧める。
歴史ファンの大人たちが勧める。
歴史好きの子供たちが喰らいついて読む。
受験生たちの成績がぐんぐん伸びる。
だから2060万部も売れるわけです。
あ、別に、私は小学館の回し者ではありませんよ(笑)
仮にこの本が売れてなくても、私はこのシリーズを勧めます。
私自身日本史マニアなので、他の出版社が新しいシリーズを出すたびにワクワクしながらチェックするのですが、結果はいつも
「あー、まだまだ小学館には勝てないな」
という感じです。私の目で見ても、このシリーズが現段階では断トツのベストです。
もし他の出版社が、より優れたシリーズを出してきたら、いつでもそちらに乗り換えるつもりなのですが、出ないですね。
他の出版社がなぜダメなのか。
(ここからは歴史まんがマニア(=私)による他社への愚痴・不満なので、読むのが面倒くさい人は飛ばしてくださいね。)
まず1巻ごとに別々の漫画家に書かせてしまっている。その結果、作風に統一性がない。一方で小学館は、あおむら純という漫画家が一人ですべて書いています。
次に、しっかり描いて欲しいところを描いていない。小学館は、日本史ファンなら必ず押さえてほしいエピソードを確実に描いている。しかもセリフ回しのテンポが良く、キャラクターの描き方もオーソドックスな感じで違和感がない。
それに対し他社は、小学館と差別化したいからなのだろうか、わざわざマニアックな話題やキャラクターを描いて、ほら、こんな話知らなかっただろう?という感じ。いやいや、初めて日本史を学ぶ子どもたちには、まずはそこじゃないでしょう、と突っ込みたくなる場面が多い。
他の出版社の中では、角川書店のシリーズがまあまあ評判がよく、売上も一時は小学館に迫る勢いがありました。最新の研究成果を反映した点を売りにしています。確かに細かいところで小学館版は古い情報もありますからね。情報の正確性、最新性では角川かもしれません。
でも、漫画として、あんまり面白くない。お勉強にはなるかもしれませんが、まず漫画作品として、エンターテイメント性があって、勉強抜きに「面白いなあ!」と思わせるものが無いと、読み手の心に刻まれないんですよ。
小学館版には、それがある。
だから時代を超えて支持されつづけるんでしょう。
(マニアの愚痴、終わり)
ついつい長くなってしまいました(笑)
でも、それだけ、声を大にして、日本史の受験勉強を始めるなら、まずは小学館のマンガ日本の歴史を読め、と言いたいんです。
あ、もちろん、小学校の時から読んでいる人は読まなくてもよいですよ。
でも、今まで一度も、どの出版社であれ、マンガ日本の歴史を読んだことがない受験生は、まずマンガから日本史の勉強に入るべきですね。
ちなみに、まもなく3月を迎えます。
学年末テストが終わって、学校の勉強から解放されるこの時期は、受験勉強を開始するのに最高のタイミングです。春休みをふくめ、丸々一か月を自分のやりたい勉強に充てられます。
3月から春休みにかけて、まずマンガ日本の歴史を読みまくりましょう。どうしても他の出版社が気に入ってしまったのなら、小学館でなくても構いません(迷うなら小学館)
そして日本史の基本的な流れ、有名な人物、事件、エピソードに触れましょう。
各時代や重要人物のイメージが頭の中にきっちり残るはずです。それが記憶の「幹」となります。その幹をしっかり育ててから、参考書を使って「枝葉」を覚えます。
幹がしっかり育っていないところに、たくさんの枝葉を付けることはできません。
参考書を使った勉強は4月からでも充分間に合います。まずはマンガです。
さらに今後も暇さえあれば繰り返し読むと良いでしょう。ビリギャルのあーちゃんのように。(うちの塾生もみんなやっています。)
ちなみに少年少女日本の歴史は1巻から22巻まで。あと別巻が2冊。
全巻セットで新品を買うと¥21758ですが、中古で構いません。アマゾンだと中古なら半額くらいで出てますね。メルカリならもっと安いかも。ブックオフでもよく売っています。
ついでに言うと、必要なのは1巻~21巻(昭和後期)までです。
最近追加された22巻(平成の30年)は出来が悪いので読まない方がいいでしょう。別巻も無理して読む必要はありません。
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